いつもそうだ。


いつも奴はオレの予想を遥かに越えていく。



油断などしようものなら、間違いなく命を取られてしまう。




そしてオレは敗れ、床に這いつくばり、涙とも言うべき雫を拭き取っている。





…この命のやり取りはいつからだろうか?





宝蔵院二代目・胤舜と武蔵の「命のやり取り」を彷彿とさせる。




お前は「胤舜」なのか?そんなに「命のやり取り」をしたいのか?






おそらく、オレは物心ついた頃から奴と戦っている。



けれども、オレはそんな「命のやり取り」など望んでいない。




現象の1つとして、普通に幸せに終えたいのだ。





しかし、奴はいつも牙を剥く。





されど、このオレもやられっぱなしで、このまま生きていくつもりは毛頭ない。




このため、これまでの奴の行動を分析した。






そして奴の行動を予測し、予見し、予言し、無限に対応しようと試みた。





そう…仮想模擬戦を数百は繰り返した。







李牧を中心とした「六国合従軍」の時の、昌平君と昌文君ぐらいは模擬戦を繰り返しただろう。





そしてついにその時を迎えた。





オレは奴と再戦をしたのだ!





決着は一瞬だった。















結果は



惨敗。









奴はオレの想像を遥かに凌駕し、オレを嘲笑うかの如く、華々しく飛び散った。



そして再びオレは、負けを認めた犬の如く、床に這いつくばり、涙の雫を拭いていた。













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